杉原と言えば情報屋だが、原の身辺調査、羽鳥邸の現地調査、予算会議の盗み聞き、
職員会議の情報収集、等とんでもない行動力だ。全角大会で旅館に宿泊した際も
就寝中の枕元にメモ帳を置いているほどで、情報を記録する習慣がついている
ようである。羽鳥のシュートスパイクで1年生達が傷つき翌日、休んだが、
聖は直接、関谷のクラスへ行って休日の確認だけしたのに対し、杉原は
関谷と太田の自宅に直接電話して病院に行ったことまで確認していた。
少し疑問なのはこれだけの情報収集能力がありながら、バレー部のネガキャンなり
幽霊騒動を何とかできなかったのかという点である。
ひょっとして情報の収集は得意でも発信はイマイチだったのかもしれない。
しかしこれは仕方ないだろう。
収集は足とコミュニケーション、人脈でいけるが、発信は媒体がないと無理だ。
新聞部にでも入れば別だが、ネットの無い時代に個人では限界があったのだろう。
元々、情報収集能力が高いので、これで発信力がついたら大化けしそうである。
マスコミは杉原の有力な職業候補になるだろう。
まあ情報収集だけなら探偵・興信所・調査機関あたりも可能だろうが、
杉原は仕入れた情報を人に知らせることにも喜びを感じるようであり、
花のある外見、開けっ広げな性格からもマスコミ向きだと思う。

上記で杉原は現実主義者と書いたが、進路でも言える。母親の意見と言ってるが
さっさとバレーに見切りをつけ、学歴(短大)と将来の足固め(花嫁修業?)に
目を向けたのは、実は凄いことである。こう言っては身も蓋もないが、バレーは
所詮、高校の部活であり、人生をかけるほどのものではない。青春の大切な一コマ
だろうが、99%の人間(凡人)にとっては思い出作りみたいなものだ。
高校生で現実的な視点に立ち、この切り替えができる点が凄いのである。

ただインターハイで優勝したことにより、最終回以降に状況が一変しているので、
大学や実業団が放っておくことは無さそうにも感じる。
何より聖との相性が抜群に良いので、もし続編があったら、
引き続きバレーをしてもらいたいというのも正直な気持ちである。
24話以降があったら、今度は杉原が進路で悩むシーンが見れたかもしれない。