スポコンとあしたへアタック!

2015年の話になるが、トムス・エンタテインメントのアニメ制作50周年で
あしたのジョー、エースをねらえ!、アタックNo.1、巨人の星の原画等の
展覧会が開催された。宣伝では四大スポコンアニメと銘打っていたが、
確かに60〜70年代を代表するスポコンアニメの金字塔と呼べる作品群であろう。
スポコンはスポーツ根性の略であるが、目標達成のため血のにじむような努力、
常軌を逸した訓練、熱血、為せば成る精神論、成長する主人公、
強力ライバル、必殺技、魔球、等がイメージされたし、実際そうであった。
そういう観点で見ると上記のアタックbPは確かにスポコンだった。
しかし、その流れをくむ、あしたへアタック!はスポコンだったであろうか?

答えは否である。
理由ははっきりしているが、監督が熱血のイケイケタイプではなく
きわめて合理的、理性的なタイプだったからである。これにより
既存のスポコンアニメのような無茶ぶり危険ぶりが鳴りを潜めた。
監督は暴力を一切振るわないし、それどころか暴言もない。
連日夜中の遅くまでの過度なシゴキもない。選手の適正を見極めてから
選手個々人にあった練習メニューを適切に実施したのである。