この作品で大きな好感を持てる要素に
様々な身体的特徴を持っているキャラが多いことと、それについて
ふれる(いじめる)場面がほとんど無いことだ。背の低いキャラも特にそれを
指摘されることなく普通にプレイしているし、太ったキャラ、そばかすのキャラ
も同様だ。実はアタックbPでも様々な身体的特徴のあるキャラが登場するが、
おでこが出てれば「デコ」、太ってれば「デブ」等、そのまま呼びつけていたし、
アタッカーYOUでも終盤、主人公とライバルキャラとの身体的特徴をついた
罵倒合戦は酷かった。おそらく同作品のファンであっても閉口したことだろう。

しかし、さすが日本アニメーションである。海外展開も視野にセンシティブな
表現に当時から配慮していると感じた。その後もそばかすキャラが度々出てきたが、
そばかすキャラの大作と言えば79年の赤毛のアンになるだろう。
それまで脇役に過ぎなかったそばかすキャラが堂々の主役になったのである。
ちなみに前作のペリーヌ物語では友達役ロザリーが、次作のトム・ソーヤの冒険では
主要役トムとベッキーがそばかすだ。もっと言いうと、わたしのアンネットの
主要役アンネットとルシエン、愛少女ポリアンナの主役ポリアンナもそばかすだ。
挙げ出すとキリが無いが、日本アニメーションはそばかすキャラが好きらしく、
どれも愛着あるキャラに仕上がっているのが特徴だ。
そばかすを欠点ではなく、むしろ好感の持てる個性として描いてる点は
大いに評価すべきだろう。西や白石がその後の赤毛のアン等のそばかす女性キャラ
の先駆け的存在と思うと感慨深いものがある。
ちなみにそばかす男性キャラの先駆けは
アルプスの少女ハイジの友達役ペーターでも見て取れた。
白石もきっと羽鳥の良い友達だったのだろう。

余談だが羽鳥、白石を追う過程で横浜港東6人のメンバー全員のキャラデザが
しっかりしていることに驚いた。しかも名前は無いものの背番号1の選手
は毎回、羽鳥に的確なトスを上げてるし、各選手の役割分担もなされたいた。
さすが橘高校と3回も対戦するだけはある。
背番号1の選手はリンク画像で名前が「前髪くりん」と記載されており
クス笑いしてしまった。地味過ぎるが本当はこの選手が主将かもしれない。