22話はまたも伏島の不快な説教があった。
あまりに優柔不断を通り超えて、視聴者もイヤになる
ようなグダグダの聖に直言するのは必要だが、言う奴
も内容も結果も悪い。
すでに伏島はいけ好かないキャラ扱いらしく、
「きょう一日だけ」「君たちの応援がしたかった」
との、国立医学部狙いのエリート様が女の球遊びを
視察しにきてやったぜ感丸出しセリフが不愉快。

説教もただひたすらに思いあがったように聞こえ、
「弱虫」から始まり、「不幸は自分だけのもんだと
思い込む」「僕の方がずっと不幸」「受験受験で
あっというまに過ぎていく幻の青春」「自分を不幸だ
なんて思ったことは一度もないぞ」と、よくここまで
自分に酔った思い上がりを、白々しい演劇めいた口調
で吐けたものだと感心するほどの物言い。
だいたい聖は自分が不幸だと思っているわけでなく、
この伏島はズレた説教をしていて、頭悪そうだ。

聖は本来、こんな野郎に対しては平手打ちの一つも
してやればいいのだが、そこは聖だから、真に受けて
しまった。
それで良い方向に作用すれば、不快だが結果よしと
いうことになるが、この場合は聖がこの後とんでも
ない乱心を起こしてしまい、結果は最悪。

ここまで来るとスタッフは、聖を、様々な機会をものに
できぬ上、ツマラン男に人格否定され、人生の晴れ舞台
を乱心で台無しにするバカで哀れな女としたいらしく、
途中打ち切りに対する意趣返しの気すらしてくる。
また、先に書いたように見せ場づくりなら、スタッフは
かなり歪んでいる。