22話、聖の進路を巡る迷走が、主人公にあるまじき
乱心に発展していて、それだけは見所といえば見所
だが、もはや見るのがつらくなるほど。
聖の迷走はセリフに現れていて、聖自身は「大学へも
行きたい」「バレーも続けたい」と言いつつ加代には
就職と伏島が言っていて、ここまで来ると、人によって
進路をバラバラに言っているようで、聖が極端な優柔
不断というのもあるが、スタッフが設定を二転三転
させたんじゃないかと思う程の未定ぶりで、最終回寸前
でまだそんなこと言っているのかという気分になる。
この当事者能力の無さは、アニメの主人公でやっちゃ
ダメだろう。

そして前の21話で手首を痛めた一条が、大原から進路へ
の不安による妄想だと諭されていて、聖もその轍を踏み
つつあると言いたいらしい。
練習帰りのバスで、杉原が楽な進路を決め、一条が
実業団入りしなくてもバレー続けると根拠もなく言って
いる中、聖だけがバレー断念と思い込み追いつめられて
いき、さらに桂姉妹も進路を決め、いよいよ乱心に向い
つつあるが、貧困でも頭が悪わけでもない聖がこうも
思いつめる動機が不十分だと思った。

決勝でバレーを断念した聖が、一条に夢を託そうと
いうことになっていたが、見ていると大好きな
バレーが出来なくなるなら、わざと本調子でない
一条にボールを回して負けに追い込んでしまえと
いう、自暴自棄からきた心中のようだった。
スタッフは最終回に向けて、とにかく見せ場が作り
たくて、こんな筋書きにしてしまったのだろうか。