当時のテレビは走査線が縦方向525本しかなく(実際の表示上は436本程度で
視覚上は実効305本程度とされ)その程度の解像度でテレビの放送規格を
制定した当時の16ミリ映画フィルムの程度だったということです。
画面の縦横比は35ミリフィルムなどと同様の4対3でしたから擬似的には
横400ピクセルx縦300ピクセル程度の映像だったわけですが、実際には
電波信号の帯域により横方向の解像度は330本程度しかなかったそうです
(色信号に関しての解像度はもっと下がります)。

さらに、1978年までのテレビ放送は音声はモノラルでした。
このリボンの騎士あるいはその前の虫プロのジャングル大帝は、まことに
残念ながらモノラル録音のサウンドであります。

しかも16ミリフィルムの媒体の音質は、4分の1インチモノラルの
オープンリールテープよりは遙かに劣ります。
虫プロ鉄腕アトムの映像が欠落しているが、音声テープが存在する
ものとされて音声だけがDVD-BOXのなかに収録されていましたが、
その音声は(声と効果音とBGMがミックスされたものですが)、
臨場感がフィルムのものよりもずっと高かった。フィルムから採録
するよりも、もしも音声磁気テープが残存するのなら(そうして
その磁気が弱まっていないのなら)そちらを使う方がずっとマシ
ではないかと思えるのですが、どうなんでしょうね。

モノラルでも音響(エコーなど)を上手く使うと、奥行き感が出せます。