――ルパン三世の場合、かなりギャグみたいな物が
多いんですが、アドリブでなさることが、多い
んですか、それとも前日から台本にいろいろ書き込んで
研究するとか。  

山田:そう多いってことはないですよ。やっぱり、原作というか、
  作家の方がちゃんといらっしゃるわけだから。でも試写って
  いうのか、まず朝一回見て、ああこんな感じじゃないかなあ、
  この所はこうなったほうがいいんじゃないかなと、決して研究
  するわけじゃなくて、前の日に台本をもらってとか。こう、
  なんとなく直観的に思った事をちょっとやってみるわけですよ。
  それを採用するかしないかは、ディレクターがいるわけだから、それは、
  僕が確かにアドリブの多い方です。めっちゃくっちゃなことを言い
  ますね。やっぱり、自分の口調があるから。結局、五年だか七年だか前に、
  僕は(ルパン三世が)大好きだったから、その時に、こういう人間だろうな、
  と思って作ったみたいなものがあるから、こうポコポコと、自然に
  出てくるんで、アドリブというのは、言おうと思って出てくるもんじゃ
  ないですよね。そりゃ、言おうと思って言う人も言う人もいます
  けどね(笑)。僕はだいたいチャランポランだから。