前スレ>>1000の続き

メロン「その幸せを壊しているのが私だと思うと心苦しいわ」
セディ「そんなことないよ!メロンおばさん」
アニー「そうですよ。メロンさんは悪気があってお父様と行動を共にしている
わけではないのは私たちも十分、承知しています」
伯爵が重い口を開いた。
伯爵「わしが悪いのじゃ。ウェリントン卿の未亡人と交際するなど、レスリーという
思いを寄せている女性が居ながらつきあったわしが馬鹿じゃった」
セディはやさしく声をかけた。
セディ「いいえ、お祖父さんはやさしい人なのでウェリントンさんのような女の方を
放っておけなかったんだと思います。ウェリントンさんも旦那様を亡くしてから
さみしかったからお祖父さんとおつき合いをしたんですよ。…あ〜、でもお友だちだったら
そうでもいいんでしょうけど、結婚となると困りますよね。僕、子供だからそのへんが
まだどうしたらいいかわからないの」
アニー「そうね。セディ、大きくなったらわかると思うけど恋愛って発展していくと
想いが強くなって結婚せずにはいられない関係に発展することがあるの。でも人は2人の
異性と結婚はできないわ。お断りしなければいけないこともあるの。でもそれは相手が
ある話なので時には相手方を怒らせてしまうことがあるのよ。今回、ウェリントン夫人は
どのようなお気持ちを持っているかわからないけどお父様はメロンさんに想いがあるので
ウェリントン夫人にどうお断りしたらいいか悩んでいるの。相手方をできるだけ傷つけない
ようにと思えば思うほどよ」
セディの年齢としてまだこのような事態を理解できる年頃ではなかった。
セディ「(納得いかない部分もあったが)わかりました、母さん」
そんなやり取りを聞いて伯爵もメロンも心が穏やかになっていった。

ハビシャム「さて、アニーとセドリック様のお話も我々にとっは心が和む会話ですが
御前、一度明日かあさってにはウェリントン夫人と単独でお会いになってはどうでしょうか?
もしそれで揉める様なことがありましたらその時、私が仲裁に入るということで…」
伯爵「うむ。それでは明日、わしが直接、ウェリントン夫人に電話してみよう。
面会の日時はその時に決める」
伯爵は覚悟を決めたのだった。