ジェーン「アニー様、お客様です。」
アニー「誰かしら?」

アニーは席を外した。
アニー「どなた?」
ジェーン「まずついてきてください」

下まで降りて、奥の部屋へ行った。
アニー「まあ、ローズィ。よく来てくれたわ。セディも喜ぶわ。」
ローズィ「こんにちは。この前ロンドンの家にスカーフを忘れていたので」
アニー「これは、私のではないわ。」
ローズィ「これは建前です。あと父の書類も置いていきます。」
アニー「どういうこと?」
ローズィ「父から電話が来ました。メロン夫人、女の子が生まれたそうです。」
アニー「まあ!」
ジェーン「奥さま、お静かに」
アニー「ごめんなさい。それはよかったわ」
ローズィ「ですが、この事は公にするとみんなパニックになってしまいます。なので、セディやブリジッド様を始め、皆さんには黙っているよう父から連絡が来ました。勿論ウェリントン夫人にも」

アニー「まあ…」
ローズィ「この事を知っているのは、お医者様、御前、メロン夫人、お父様、アニーさんとジェーンさん、そして兄と私だけです。」
アニー「分かりました。」
ローズィ「私は3日前に電話をもらったことになっています。御前とお父様が病院に居ることも知りません。明日の朝早くから講義があるのですぐに帰ります。」
ジェーン「では、反対に少しだけ会っていった方が怪しまれないと思いますわ。ハビシャムさんの書類は大事だから、アニー様とだけお話ししたって言えば何とかなりそうですよ」