>>184
伯爵「ダイアナ、いやウェリントン夫人、言いにくいのだが…」
ウェリントン夫人「わかれてくれぬか?そう言いたいんでしょ!
私、別れたくないわ。あなた、1年前、私に何て言ったと思うの?
老後は一緒に暮らそう。セドリックと嫁3人でドリンコート城で暮らそう。
そう言ったではありませんか?そうしたらフォントルロイ卿の母親が
顧問弁護士と再婚?聞いていないわ。…まあ、でもそれはフォントルロイ卿の
お母様とハビシャムさんの問題だから私にはどうでもいいこと。私と一緒に
なれば一緒に住むことになるけどフォントルロイ卿のお母様のお噂は聞いているわ。
とてもやさしい方であなたが思い描いていたアメリカ女とは程遠い気立ての
良い方。私もそれは認めているわ。一緒に暮らしたらきっと良い家庭を気づけると
思ったのに…。あなたがそれをダメにしようとしているんじゃない?」
伯爵「悪かった。すべてわしが悪いんじゃ」
ウェリントン夫人「あ〜あ、こうなったら今日はもう帰るわ。ここに居る意味が
なくなった。まさか最後の別れにこのベッドで寝てくれと頼まれてもそんなこと、
できっこない」
ウェリントン夫人の怒りは頂点に達していた。だがそこは貴婦人。
ヒステリーでも起せば相手の思うツボと考えた。
伯爵「すまん、はっきり言う。別れてくれまいか?」
ウェリントン夫人「イヤよ!」

そのやり取りをドア越しに聞いていたロビンソン警部とマッカートニー警部補。
ロビンソン「おい、始まったぞ」
マッカートニー「これ以上、もつれたら突入しますか?」
ロビンソン「いや、まだ早い。口げんかで終わったらなぜ突入したか
聞かれるだろ?もう少し待て」