>>176
ハビシャム邸の玄関先に伯爵がホテルに向かう馬車が到着した。
メロン「あなた、くれぐれも無理はなさらないでくださいね」
伯爵「ああ、わかっておる」
アニー「お父様、セディの言っているとおり誠意を持って話せば
きっとウェリントン夫人もわかってくれると思いますわ。
ウィリアムも同行していますし、悪いようにならないことを信じています」
ローズィ「私たちは一緒に行くことはできませんが、お父様と兄もいます。
昨晩も若君が私にこう言いました。”お祖父さんは親切でやさしいいい人なので
ウェリントンさんもきっと許してくれると思います”と。…私もそう思いますよ」
そう言われて伯爵も勇気づけられた。

伯爵「わしはそなたらを信じている。でも万が一、何かあったらレスリーと
セドリックを頼むぞ。…おい、やってくれ」
御者「はい」
伯爵はそう告げてホテルへと向かった。