特に魔球編に突入してからの展開はアニメの方が遥かに面白い。
一話一話辺りの完成度も明らかに上だろう。

逆にアニメの番場のイメージに引きずられて原作を読むとかなり物足りなく感じるかもしれない。
番場があまりにひ弱過ぎると。
まだ魔球は無い頃だが、ストライクを投げようとする時につい舌を出してしまう癖を見抜かれて
眉月にホームランを打たれてしまうという話がある。
それまでヤクルト打線から連続三振を奪ってなで斬りにしていたのに、その一発だけで意気消沈して
自分からマウンドを降りてしまう姿はアニメから入った人には信じられんだろう。
ハイジャンプ編の時も、やはりヤクルト戦での事だが、トップの若松にいきなり死球を与えてしまった後、
次の打席で若松が眉月に耳打ちされてど真ん中の球でもワザと派手にのけ反って避けただけで
途端に前の打席の死球がチラ付いて簡単にコントロールを乱してしまったりする。
アニメの方の番場なら、「心理作戦」と言うのさえ憚られるようなこんな初歩的な手に引っかかるようには到底見えないものな。