博士も既に亡くなり、パーツの交換もできずに次第に体の故障が貯まって行った。
オイル漏れ、そうして右手の駆動モーターが壊れて手が上がらなくなり、
右目が動かせなくなり、左の脚が前に出なくなって杖を使って脚を引きずって
歩くようになった。顔の塗装がはげて、背中の皮膚も劣化してボロボロと崩れて
いき、言葉も乱れ始めた。そうしてついに右の脚も動かせなくなり、動くことが
できなくなった。私はもうお終いなのねと思いながら,昔の想い出に浸りながら
残るエネルギーの最後まで。しかしついに永遠の闇がやってきた。
 壊れたガラクタロボットが転がっているのを発見した近所の人は、ゴミ処理
業者を呼んで処分せざるをえなかった。業者は料金を受け取ると、運搬車に
それを載せて、ロボット解体業者に運ぶのであった。FINE