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【卓球】またも化けた伊藤美誠。中国の研究を振り切る進化のスピード
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20181105-00010000-worldtt-spo&;p=1

世界ランキング1位が戦意を喪失。伊藤が見せた圧巻のプレー
 11月4日に最終日を迎えたITTFワールドツアー・
スウェーデンオープンの女子シングルスで、伊藤美誠(スターツSC)が優勝した。
準々決勝で世界ランキング6位の劉詩ウェン、準決勝で世界ランキング2位の丁寧、
そして決勝で世界ランキング1位の朱雨玲と、中国のトップ選手を連破しての戴冠だった。

圧巻は決勝の朱雨玲戦。
今まで多くの日本選手が屈してきた、朱雨玲の鉄壁のバックハンドに対し、
バック対バックの打ち合いで完全に優位に立った。
回転量の多いバックドライブから、時にサイドを厳しく突き、時にミドルを襲う
鋭いバック強打を連発。そしてフォアハンドの強烈なスマッシュを機関銃のごとく打ち続けた。
朱雨玲は何の打開策も講じることができないまま、中盤からはイージーミスを重ね、
戦意を喪失したようなプレー内容だった。

フォアストレートとナックル。ふたつの進化が快進撃を支えた

 今大会の伊藤が、中国選手の精緻なプレーを狂わせた理由として、ふたつのプレーが挙げられる。
ひとつはフォアハンドでストレートに打つ「フォアストレート」の進化、そしてもう
ひとつはバックハンドで無回転の「ナックル」を巧みに使ったことだ。

 まず、フォアストレート。
伊藤といえば、フォアハンドでのミート打法「みまパンチ」が有名で、これも
フォアストレートに打つことが多いが、小さく合わせ打つブロックに近い打法だった。
しかし、今大会では肩を引いてうまくスイングのスペースを作り、より威力ある
スマッシュでフォアストレートを攻めることができていた。
これまで伊藤のスマッシュを何本でも返していた丁寧も、このフォアストレートへの
スマッシュが加わったことで待ちが絞りにくくなり、次々に打ち抜かれた。
ボクシングで言えば「ジャブ」くらいの威力だったのが、KOも狙える「ストレート」に
進化したくらいのインパクトがあった。