まあ稲にとっては「慶應と早稲田は同格」というのは絶対に譲ることが出来ない
最後の生命線だろうな。

「早慶はライバル」「互いに尊敬しあう永遠の友」っていうのが無くなったら
自分たちの大学、いや自分自身の存在意義が完全に崩壊してしまう。

慶應とのライバル関係の虚構をなんとしても維持し続けたい稲は、慶應の前では
まるで気弱な子犬と同じ。
目をウルウルさせて慶應の足元に擦り寄ってくる。纏わりつくといってもいい。

だが、現実には全く・・相手にされてない。稲の連中もそのことはよくわかってる。


そんな稲の歪んだ心とは関係なく、毎年12月の第一日曜、学生ラグビー
最大のイベント、早明戦の日が来るが稲の心は複雑だ。
当然、「早稲田、明治 最高のライバル対決」としてマスコミは囃し立てる。

「明治なんかライバルじゃない!」「明治と同列で扱われたくない!」
「あっちへ行け!明治なんかどうでもいい! 」
「俺達のライバルは慶應だ!」「早慶戦のほうが盛り上がるんだ!」

会場は毎年明治ファンで満員、稲は完全なアウェイ状態。 まったくの悪役。

底抜けに明るく、最後まで母校を応援し続ける明治とはまったく対照的に
試合結果とは関係なく、稲の心は更に深く歪んでいく。