『きのう何食べた?』
原作とは別人に……西島シロさんと内野ケンジが愛おしすぎる!

https://www.cyzo.com/2019/06/post_208306_entry.html

最終回を迎える『きのう何食べた?』。先週放送の第11話の内容をおさらい!

「俺は不幸じゃないことを両親にわかってほしい」

師走のある土曜日。実家に帰った筧史朗(西島秀俊、以下「シロさん」)は、
母の久栄(梶芽衣子)がやけに穏やかなのが気になる。夕食後、久栄は意を決して切り出してきた。

「今度の正月、一緒に暮らしている彼氏さん……
いえ、矢吹賢二(内野聖陽、以下「ケンジ」)さんを家に連れてらっしゃい!」
しかし、シロさんにはまだ迷いがある。久栄の言葉に、シロさんは即答できなかった。
それを見て「親の悩みはゲイもノンケも変わらないじゃないか」とシロさんは実感。
クリスマスイブ、シロさんとケンジは小日向大策(山本耕史、以下「小日向さん」)、
井上航(磯村勇斗、以下「ジルベール」)を自宅に招き、ディナーをとることにした。
ケンジは以前シロさんにもらった指輪をつけ、2人を出迎えた。
シロさんとの愛をアピールしてくるケンジを見て、ジルベールはあからさまにムッとする。
シロさんがふるまった料理を、ジルベールは完食。
そして「大みそかはここで年越しパーティをする?」と提案した。
しかし、シロさんは「正月はケンジを連れて俺の実家に帰ろうと思ってる」と返答。
それを初めて聞いたケンジは戸惑い、ほかの2人も驚きを隠せない様子だ。
ジルベールは「親に恋人まで紹介するのはどうかと思う。
だって、ただでさえ息子がゲイというだけでショックなのに、
その上、ヒゲの生えた恋人まで見せられたら親にとってはダブルショックだ」とシロさんを諌めた。
シロさんは「その通りだよ」と受け止めつつ、胸の内を明かす。
「両親は俺がゲイだとわかったとき、俺のことをかわいそうに思っただろう。
育て方が悪かったと自分を責めたかもしれない。
俺は不幸じゃないことをわかってほしくて、ケンジを連れて帰ろうと思ったんだ」
ケンジは泣きながら「俺、行くから。絶対、行く」と答えた。
 いつまでたっても、親は子に「こうあってほしい」という思いを抱き続ける。
心配のあまり余計なことを口にし、そして“変な生き物”になってしまうのだ。
「彼氏を連れてこい」と言い出したり「孫の顔を見せろ」と要求したり……。
「なんだ、親の悩みはゲイもノンケも変わらないじゃないか」(シロさん)
クリスマスディナーの席で、シロさんは「ケンジを連れて実家に帰る」と言った。
親にゲイの恋人を見せるなんて」(ジルベール)
この時点で、シロさんの考えに賛成する者はいない。
彼らには、ゲイとして生きる苦しみが骨身に沁みている。
だから、微妙な反応になってしまった。

「両親は俺がゲイだとわかったとき、最初にどう思ったんだろう。
きっと両親は俺がゲイだってわかったとき、俺のことをかわいそうな子だと思っただろう。
俺がこんな風になってしまったのは私たちの育て方が悪かったんじゃないかって自分を責めたかもしれない。
だから、ゲイのなんたるかを知ってほしいってことじゃなくて、
少なくともいま俺が両親が思ってるよりも不幸じゃないんだってことをわかってほしくて……ケンジをうちに連れて帰ろうって思ったんだ」(シロさん)
あまり感情を見せないシロさんが声を詰まらせ、泣きながら決意を口にしている。
「幸せなんだ」ではなく「不幸じゃないんだ」と教えてあげたい。
子は親の期待を背負って育つが、多くの子どもは親の期待通りには育たない。
なのに「ノーマルじゃない」と自覚しているシロさんは、今の自分にナーバスになってしまう。
だから、「自分は不幸じゃない」と親に教えてあげたい。最高の親孝行だ。
この日、ケンジは指輪をつけた。ジルベールに見せびらかすためだ。まさに、指輪マウント!
でも、シロさんに「つけてほしい」とは言わなかった。シロさんの性格を知っているからだ。
なのに、シロさんから「実家へ連れて行く」と言われた。
シロさんが不幸じゃない理由は、ケンジと一緒にいるからである。
普段、ケンジに愛を伝えないシロさんが、小日向さんとジルベールの前でそれを口にした。どんなにうれしかっただろうか。

11話エンディングで流れた「最終回予告」の5文字が悲し過ぎた。7月からは見れないと思うと寂しくなってしまう。