“東京で生きる”男子の迷いと変化 「東京独身男子」
最終回、あえて結婚しない男子たちが辿り着いた答えとは?

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最終話あらすじ「AK男子たちの次なる道」

■ 男が生き方を変えても、かっこよさは変わらない ■

 かずなが言った「できるほうがやれば良いんじゃないの?」という言葉に、岩倉はハッとする。
そして、透子を家に呼んで改めて話をする。

 岩倉「俺の目的は、君を大事にすること。親父も大事にすること」

 透子「はい、だから私も変わろうと……」

 岩倉「いや、君は変わらなくていい。俺が変わる。仕事を休む、無期限で」

 透子「はい?」

 岩倉「だから、もう一度ここでやり直そう」

 岩倉は少し前に、透子の「家のことを手伝う」という申し出を断っていた。
それは、透子のキャリアや人生を邪魔したくないと思っていたからだった。
岩倉の「俺が変わる」という提案には、3つのポイントが示された。

 1.できるほうがやる

 2.これからの事務所は君が支える

 3.ここまで考えるくらい、君が好きだ

 父・和雄に一家団らんの幸せを味合わせてあげたいと言っていた岩倉が選んだのは、自分が家庭に入ることだった。
かずなの「できるほうがやればいい」という能天気な言葉が、岩倉にとっては「最適解」だった。

 岩倉「どう、承知してくれる?」

 透子「だったら結婚しましょう。さっきのあなたの提案、考えてみたら、家族になったほうがあなたを支えられる。
お父さんも支えられる。だから、私と結婚してください」

 岩倉「はい」

 AK男子で一番年長の岩倉が家庭に入ることを決め、女性にプロポーズされ「はい」と答える。
照れて、かすかに目を潤ませながら「はい」と答えた岩倉がとてもステキだった。

 年長者が新しいチャレンジをすること、その姿がステキに見えることは、後輩たちにとって励みにも希望にもなる。
かつては「遊び」と「仕事」の面で太郎と三好を引っ張っていた岩倉が、今度は「生き方」を見せていく。
太郎と三好にとって、岩倉はずっと「成功者」で「賢者」だ。生き方を変えても、かっこよさは変わらない。

 普段は口うるさく何にでも首を突っ込んでくる印象だった和雄が、二人の話を黙ってじっと聞いているのも良かった。
寿美代も和雄も、結婚や仕事についていろいろと世話を焼いたり口を挟んだりはするが、最後の最後ではこどもたちを信じる。

 AK男子内での年長者・岩倉はみんなを引っ張って背中を見せていくのが役目だった。
そのさらに上の世代の役目は、最後の最後には変わっていく彼らを信じて見守るということなのかもしれない。