>>960
 でも、しかし、少なくとも、この悪の帝国ウォルマートでさえ、最低賃金であっても、
人は雇っていたわけなんですよ。ちょっとカッコよく見えるんですね。

 それに対して、ジェフ・ベゾスは誰一人雇うつもりがないという。まあまあ、これについては後で話をします。

 これが第4ステージですね。

・・・

 第4段階が大規模小売店だとすると、じゃあ、アメリカの小売業というのが、その後、どういった進化を遂げたのか?
 第5段階は“専門店”というのが現れ出しました。
 これは、アメリカ中の中小ショップをウォルマートが破壊していた時代に、新しい形態の小売店として生まれたものです。

 かつての日本で言えば、アキバのパソコンショップとかゲームショップみたいな
「大型店舗ではあまり扱わないようなマニアックな商品や、マニアックな知識が必要な商品を売る」と。
まあ、売る店員にも、かなりの知識が必要な、そういう専門店です。

 日本の例を挙げれば、無印良品とかナチュラルショップとかのエコロジー系の店も専門店の1つなんですね。

 こうして、大規模小売業であるウォルマートと、今、言ったような専門店、
あとはコンビニエンスショップもそろそろ登場し始める中、まだ街の小売店もなんとか生き残っている。

 これで、アメリカの小売業界には、ある種の均衡状態が生まれて、ここで決着がつくかとも思われたんですけど。
そんな中、20世紀末に出てきたのがAmazonを代表とする、いわゆる“eコマース”ですね。

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この記事は『岡田斗司夫ニコ生ゼミ』2月24日分(#270)から一部抜粋してお届けしました。