>>903
 この漫画の中に、世界征服を狙う秘密結社の“マックス”というのが出てくるんですけども。
そのマックスの総統がですね、新しい幹部に演説するシーンがあります。ここですね。

(パネルを見せる)
演説シーン http://livedoor.blogimg.jp/okada_toshio/imgs/2/b/2be35bd8.png

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 いいかね? マックスは今、世界の通貨の80分の1を動かすことが出来る。
この経済力はアメリカ、ソビエトという2大国に次ぐ大きさだ。

 だがしかし、アメリカでもソビエトでも、2億3億という国民がその経済力に頼っている。
そのために、両国とも膨大なる予算を必要とする。

 我がマックスには養わねばならぬ人口は両国の100分の1にも満たない。
従ってマックスの経済力は世界一だ!
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 こんな内容の漫画を1967年の『少年サンデー』で連載してたんですから、なかなかすごい漫画なんですけど(笑)。

 もちろん、このマックスは、知ってる人は知ってる通り、『ふしぎの海のナディア』に出てくる秘密結社
“ネオアトランティス”や“ガーゴイル”の元ネタになっています。

 ネオアトランティスという集団が、なぜ潜水艦を使って他の船を破壊するのかというと
「“通商路”を破壊することによって経済支配を目論んでいるから」です。

 この「世界経済の80分1を動かす!」というセリフは、ちゃんとガーゴイルが演説するシーンの中にも入れ込んでいたんですけど。
これは「元ネタ、わかりますよね?」というサインのつもりでやっていたんです。

 マックスの首領の演説はまだ続きます。

演説はまた?続きます http://livedoor.blogimg.jp/okada_toshio/imgs/8/8/883a1c0c.png

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 もはや我がマックスは、この地球上において何をやることも可能だ。
 事実、我々の援助なしにはやってはいけない国も10カ国を越え、マックスの資本を導入している国は、すでに30カ国。
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 要するに「膨大な経済力がありながら、国民がものすごく少ないので、逆に言えば自由に使える金がナンボでもある」と。
本当に、これが50年以上前の漫画だなんて思えないんですけども。

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