>>356
ミライは、サンマロだかジョブ・ジョンだかを慌てて呼んで、ブライトさんを助けて貰います。
この辺りは、『銀河の荒鷲シーフォート』っていうハヤカワのSFのシリーズに、メチャクチャ詳しく出てきます。

      画像(書籍表紙)   http://livedoor.blogimg.jp/okada_toshio/imgs/7/5/75bcad5f.png

なぜダメなのかを知ることで、軍隊組織とか、海軍の考え方がわかって面白いですよ。
さっきから僕、海軍、海軍って言ってますけど、海軍と陸軍は全く別の指揮系統なんです。

陸軍はあくまで、上官にその指示を仰ぐ。現場戦闘員の出来る判断というのは、わりと限られています。
何か1つ状況が変わるごとに、「じゃあ次はどうしましょうか?」と指示を仰いで、
次の指示が出るまでその場を動かないようにします。

というのも、陸軍では前線が地面の上にあります。だから、今いる場所から
前へ進むか、後ろへ行くのか、これが戦闘の根本的な考え方になるからです。

当然、許可なく後ろへ下がってはいけないし、前へ進めと言われたら何がなんでも前へ行かなきゃいけない。
現場の兵隊は、徹底的に命令を守ることを求められる。

それに対して、海軍も徹底的に命令を守るというのは同じなんですけども、そのポイントポイントに艦長がいるんです。
陸軍みたいに、少佐の上は中佐、中佐の上は大佐という、連続的に流れていく指揮系統ではない。
本国からの連絡なしに、1つの部隊を運用するため、艦長という大きな権限を持つ存在がいるわけです。

艦長というのは例えば結婚式みたいな儀式も司ることが出来る。
そういう意味では、もう「1つの国の王」みたいな役割も果たすわけです。

だからこそ、この権力を持った艦長が倒れたり、もしくは周りから見て明らかに頭がおかしくなった場合
どうすればいいのかは大問題。徹底的にマニュアル化されています。

マニュアル化される前に、「大体普通に考えて、じゃあこうすればいいんじゃない?」
っていうのを色々やってみたわけですが、ほとんどダメだったんですよ。

例えばイギリスの戦艦のケイン号とか、それはもう、いろんな反乱事件があった末に、
海軍特有のガチガチの法律というのができあがったわけです。

それを宇宙空間での戦闘に当てはめるとどういうことになるのか。
そういうことを、SF宇宙アクション『銀河の荒鷲シーフォート』の中に書いてあって、すごく面白いです。

ガンダムを理解するためにも、これ読んだ方がいいんじゃないかなと(笑)思うので、お薦めします。読んで下さい。
それでは『機動戦士ガンダム』の22話、「マ・クベ包囲網を破れ!」が始まって、たぶん2分位しか経ってないですけども(笑)、
次回もっと進めますので楽しみにしていて下さい。

それではまた次回。

第22話「マ・クベ包囲網を破れ!」より
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本日はDMMオンラインサロン【岡田斗司夫ゼミ室通信】の内容の一部ご紹介です。