>>974
 異世界文字というと、最近の作品で有名なのが『Re:ゼロから始める異世界生活』ですね。
 『リゼロ』に出てくる文字については、「アニメごろごろ」さんというブログの中で、
taida5656さんという方が「『リゼロ』に登場する異世界文字は、アルファベットをこういう法則で変換しているよ」とか、
「あいうえおの変換もあるよ」というふうに解析した結果を発表してくれています。

(パネルを見せる) http://livedoor.blogimg.jp/okada_toshio/imgs/a/e/ae7065bd.png

 このtaida5656さんは「『リゼロ』の異世界文字には、平仮名とアルファベットの両方があって、
ひょっとしたらその他にもあるかもしれない」と仰っています。

 同じように、『HUNTER×HUNTER』でも「あいうえお」に対応した、あの世界独自の文字というのが使われていますね。
・・・
 『王立宇宙軍』でも、同じように「あいうえお」と「ABC」の両方に対応した文字を独自にデザインしているんですけど。
これには理由があるんです。
 まあ、とりあえず見てみましょう。
 さっき紹介した八王子でやってる『王立宇宙軍』の展示会の何が良いかって「写真撮影自由」なところなんですよね。
 なので、僕も久しぶりに見た資料をバシバシ写真に撮ってきました。これから見せる写真も、全部、そこで撮影したものなんですけど。

 これが『王立宇宙軍 オネアミスの翼』の中に出てくる文字を「あいうえお」に対応させた表です。

(パネルを見せる) http://livedoor.blogimg.jp/okada_toshio/imgs/1/0/1019af5d.png

 なぜ「あいうえお」に対応するように作るのかというと。『メアリと魔女の花』みたいに、
グニャグニャとそれっぽく続けて書いてもいいんですけど、あれをやると、長い文章とかを見せた時に
段々とボロが出てきちゃうからなんです。

 日本語が持っているような“文節の区切り”や、英語にあるような“単語の区切り”。
そういうものがないと、文章としてギッシリ書いた時に、異世界文字って、すごい嘘くさくなっちゃうんですよ。

 なので、無理矢理でもいいから、アルファベットとか平仮名に対応させて、
現実の世界にすでに存在している文章を書き換えるようにする。そうするとリアリティが出るんです。

 異世界文字にリアリティを出そうと思ったら、基本的には自分の母国語に対応させる形で作る方が良いんです。
 僕らの場合は母国語は日本語ですから、日本語にあるような“平仮名”から“漢字”までを異世界文字で作って、
現実にある日本語の文章を忠実に置き換えるというのが、鉄板のやり方です。

 ちなみに、この表に描いてある異世界文字は上下2段の2種類の表記があります。
 これは、上の段が“毛筆文字”で、下の段が“活字”になっています。こういうふうに作っているんですね。

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この記事は『岡田斗司夫ニコ生ゼミ』10月7日分(#251)から一部抜粋してお届けしました