2018年07月18日07:00
『ジュラシック・パーク』と恐竜3 「恐竜と映画、その歴史」
http://blog.livedoor.jp/okada_toshio/archives/51549276.html

 人々が考え出す“モンスター”、恐怖の対象というのは、意外なことに、
その時代の最新の科学の形を纏うことが多いんですよ。

 例えば、電気、生態電池が発見された時、ボルターが「電極をカエルの死体に当てると、ビクッと動く」
という実験を行った時代には、『フランケンシュタイン』という小説がメアリー・シェリーによって書かれました。

 つまり、「最新の科学というのは、恐ろしい結末をもたらす」というのは、
人類が、もうずっと昔から持っているイメージなんですね。
・・・
最初のコ?シ?ラ

 ゴジラというモンスターも、原爆の実験から産まれました。

(初代『ゴジラ』の写真を見せる)
http://livedoor.blogimg.jp/okada_toshio/imgs/4/3/430bc135.png


 これは、僕らもよく知っている一番最初のゴジラなんですけども。
これは、原爆によって産まれた、原爆怪獣とか、水爆怪獣というふうにいわれています。
 ところが、このゴジラも、一番最初はこんな姿ではなかったんですね。

 初期のゴジラのデザイン案はこうでした。

(パネルを見せる,初期コ?シ?ラ案)
http://livedoor.blogimg.jp/okada_toshio/imgs/6/1/61f3cbf5.png

 これはもう、ゴジラファンにとっては当たり前なんですけども、全身が鱗に覆われているんですよね。
 なぜ鱗が付いているのかというと、元々は「ティラノサウルスみたいな巨大な恐竜が原水爆の実験によって目覚めて、海から出てくる」
という設定だったからなんです。

(パネルを見せる、コ?シ?ラ粘土原型)
http://livedoor.blogimg.jp/okada_toshio/imgs/0/c/0c5dc1c4.png

 これは、粘土原型を作っているところなんですけど、これを見てもわかる通り、
途中まで、ゴジラのイメージというのは全身に鱗があるんですね。

 ところが、これではテーマ性をハッキリ出せない。ということで、頭の部分からこんな感じのデザインになっていきました。

(パネルを見せる、コ?シ?ラ頭“原子雲”)
http://livedoor.blogimg.jp/okada_toshio/imgs/0/5/0585ce59.png