2018年07月16日07:00
『ジュラシック・パーク』と恐竜1 「あらゆる恐竜描写を変えてしまった映画」
http://blog.livedoor.jp/okada_toshio/archives/51549274.html

 『ジュラシック・パーク』という映画は、1990年に発表されたマイケル・クライトンの小説を原作にして、
1993年に公開されました。

 これ、実はベストのタイミングで、恐竜学というのは、1980年代にすごく進んだんですね。
さっきみんなが答えた「ティラノサウルスには毛が生えていたのか?」とか、
「恐竜は本当に爬虫類かどうか?」というのは、80年代の恐竜学で新しく出てきた学説なんです。

 この映画1本のおかげで、それ以前の恐竜映画というのが、すごく古臭くなってしまいました。

(棚からフィギュアを取り出す,フ?ラキオ、ティラノ)
http://livedoor.blogimg.jp/okada_toshio/imgs/b/8/b87cfaff.png

 例えば、ご存知、ブラキオサウルスとかティラノサウルスの、こういうリアルなフィギュアが
売られるようになったのって、実は、『ジュラシック・パーク』の影響があるんです。

 ブラキオサウルスなんて、昔はこういった陸上を歩く恐竜としての復元図すら、あんまりなかったんですよ。
だいたい水の中にいて、首だけを出していると思われていたんです。
なぜかというと「こんな重い体を陸上で維持できるはずがない」と思われていたからなんですけど。

 このティラノサウルスもそうです。しっぽが真横に向かってピンと生えて、2本足で俊敏に歩く。
これも、『ジュラシック・パーク』のおかげでメジャーになりました。

 ちなみに、海洋堂というフィギュア会社では、ジュラシック・パークが公開される遥か前から
“ハリ師カズやん”という原型師によって、ほぼこういった正しい考証による恐竜の模型が作られていたんですよ。
 だけど、当時はいろんな恐竜ファンから「こんなの変だ」と文句を言われて「ウチのが正しいのに!」
って悔しがっていましたけどね(笑)。
・・・
 じゃあ、『ジュラシック・パーク』以前の恐竜は、どんなものだったかというと。

(パネルを見せる,のひ?太の恐竜 フ?ロントサウルス)
http://livedoor.blogimg.jp/okada_toshio/imgs/d/7/d75cbcb8.png

 これは1980年に公開された『のび太の恐竜』に出てくる“プロントサウルス”です。
現在では“アパトサウルス”と呼ばれてるんですけども。

 巨大な体を水に浮かせて海から出てくる様子が描かれています。
なぜかというと、さっきも言ったように「陸上ではこの重い身体が維持できない」と言われてたからなんですけども。