2018年05月27日07:00
『海賊の経済学』プラス、大英帝国の繁栄の礎は、海賊が築いたものだった!
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【ニコ生】『岡田斗司夫ブロマガチャンネル』
今夜 20:00〜21:30 岡田斗司夫ゼミ#232

今夜のゼミは、『海賊の経済学』プラス! です。

(海賊の経済学) http://livedoor.blogimg.jp/okada_toshio/imgs/4/2/42979ffe.jpg

16世紀後半、エリザベス1世が統治するイギリスは、ヨーロッパでもさえない二流国でした。
ちょうど明治維新の頃の日本が、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランスに追いつけ追いこせだったのと同様に、
スペイン、ポルトガルになんとか追いつきたいと切に願ってがんばっていました。

とは言え、イギリスは資源がない島国の上、国内での紛争も激しいため、国内統一だけで精一杯。
明治維新前後の日本と、本当に同じような状況だったと言えます。

産業といえば織物業ぐらいしかなく、国内で一所懸命に作った織物を、
ベルギーのアントワープに運んでいってスパイスと交換していました。

当時、薬としても使われるほどの貴重品であったそのスパイスを、イギリス国内に持って帰って高値で売るという、
自国民を食い物にするような商売を細々と続けていたのでした。

そんなイギリスが、やがてスペインに追いつき、その無敵艦隊をアルマダの戦いで破ります。
そこから「大英帝国、日の沈むところなし」と讃えられた繁栄への快進撃が始まります。

その勝利やその後の快進撃は、ひとえに海賊の活躍にかかっていたのでした。

はっきり言ってしまうと、女王エリザベス一世が私財公費を含めて、海賊に裏金を払いまくったり、
海賊を雇いまくったりしたおかげで、国はすごい速さで大きくなっていったのです。

それというのも、海賊はスペインの船を襲って船長を殺し、船員や船ごと盗んでしまうからです。
海賊業は、仕入れも設備投資もゼロに近い、実に効率のよい商売だったのです。

とは言え、スペインが被害者かと言うと、そうとも言えません。
スペインは南米から銀などをどんどん盗んで運んでいたからです。
南米からの銀を盗むのを合法と言うなら、イギリス海賊による盗みも合法と言うのは、そんなに無茶な話ではありませんよね。

イギリスでは、海賊ドレイクが爵位をもらって、銅像までたてられました。今でも立っています。
ドレイクはどろぼうだけど、イギリスの英雄でもあるのです。