【宮崎駿ですら手を出した巨大ロボットモノ】

 よく言われるように、日本人というのは、なんかロボット好きなんですよ。
 今、流れているコメントからもわかる通り、ロボットの話をするだけで、みんな、やたらとマニア合戦になるんですよ。
前回、ゲストにいらっしゃった大童さんが好きそうな話になっていくんです。

 日本人のこういうところについては、「西洋人のように、人の形や人みたいに動くものを人工的に作り出すということに、
宗教的なタブーがないから」というふうに言われてます。

 それを象徴するように、一時期には「日本のアニメは、ほとんどがロボットモノだ」とか言われていたこともあったんです。
 まあ、もちろん、それは大げさなんですよ。でも、アニメのことをよく知らないと、とにかく目につくアニメ作品が、
ほとんどロボットモノばかりだったことはあったんです。なので、特に1970年代の後半から80年代の前半は、
そういう印象をもってしまうことも多かったと思います。

 宮崎駿さんも、『ナウシカ』作っていた当時、「ロボットは出でこないのか?」と言われていたという話も聞きますし、
大体、名のあるアニメ作家というのは、ロボットモノに手を出したか「ロボットモノをやらないか?」と言われていました。
高畑勲さん以外は、ほぼロボットモノをやっているって印象が、僕にはあるんですけども。

 この「ロボットモノがどれくらいリアルなのか?」ということに関して、
僕が「高畑勲が手を出さないくらいだから、リアリティというのをあんまり追求すると、キツイことになる」
と考えているというのは、前回の大童さんとの対談の時にも話しました。

 あの宮崎駿ですらも、巨大ロボットモノをやってるんですよ。
 まあ有名なロボットモノといえば、『天空の城ラピュタ』に出てくる「ロボット兵」であるとか、
あとはルパンシリーズの最終回の『さらば愛しきルパンよ』に出てくるロボットの「ラムダ」というのがあるんですけども。