>>631
 で、中国はですね、じつは惑星メスクリンなんですね。重力が600倍なのと同じく、人口が10億人を超えている国なんです。
人口が10億というのは、日本人も狭い国土に1億人いるから似たようなものじゃないか、俺ら狭いところに1億人いるよ、
で、あいつら、めっちゃくちゃデカいところに10億人いるから、そんなに変わんないよと思ってるんですけども、全然ちがう。

 何が違うかというと、このへん、橘玲さんの受け売りなんですけども、とんでもない競争社会だと。
とにかく、なにかをパクったほう勝ち。勝ちというか、パクらないと生きていけないという競争社会。
なんで中国人というのはパクるのかっていうと、べつにあれは日本人も昔、パクってたよという問題と全く違うと。
なんでかというと、成功者が現れたり、たとえば携帯電話とかが出てきたら、
一瞬でも早くパクって安く売ってやらないと生きていけないから、やるのであって、それくらい10億人の競争って激しいと。

 たとえば、村の中で若者が10人とか20人しかいなかったら、絶対そいつら、仲がいいわけですね。
 ところが、それが、1000人10000人になってくると、当たり前だけど、競争とかもどんどん激しくなってくるんですね。
それが1000人になってきて、その村では養えないくらいの、つまり全員が食えないことがわかってしまうと、
競争社会というのは、より苛酷になると。じつは中国の人口というのは中国が食わせられる人口というのを、
ひょっとしたら、もう超えているかもしれないというくらい人口が多いんですね。そういうふうな、超競争社会であるということ。

 もう一つはですね、徹底的に政府を信用していない国家であるということが中国の課題。
 これはほかの本でもよく書いてるんですけども、日本人はなんだかんだいっても政府を信用しているというか、信用してるんですね。
それは自分たちの代表だからですね。

 ところが中国人は、べつに自分たちの代表で政府や共産党がいるわけでもなんでもないんですね。
その結果、政府が言ったことは守る義理がない。どちらかと言うと、政府が何を言おうと、私たちは自分自身で
生き抜いていかなきゃいけないというのが三国志の時代から延々続いていて、
なんか基本的に政府というのは人民に対してえげつないことを言って来たり、戦争に行って死ねって言って来たり、
いろんなことを言うんだけども、それは建前として聞くんだけども、我々は生きていく方法を独自で模索するよというのが、
中国人の考え方なんです。
**************************************
この記事は【岡田斗司夫アーカイブ】から選りすぐって、
2015/09/06放送の『ニコ生ゼミ』のハイライトをお届けしました。