岡田斗司夫プレミアムブロマガ「自分と「映画IQ」の合わない映画をありがたがってもしょうがない」
2018/4/24 7:00
http://ch.nico video.jp/okadatoshio-archive/blomaga/ar1467201

【質疑/SFのふりをしていない『メイズランナー』とパズルがはまる気持ちよさ『イニシエーション・ラブ』】

「最近見た映画は何ですか」

 あのね、最近見た映画の話なんですけども、ちょっと今思ってることがあって。
 あっ、『バカボン』も見たんだよな。
 『CHAPPIE / チャッピー』見ました。
 で、見た映画だけでいうと、『メイズランナー』見て、『CHAPPIE / チャッピー』見て、
『天才バカボン』見て、あと『イニシエーション・ラブ』も見たんですよ。
最近じゃないんですけど、『ゼロの未来』見て、あと『バードマン』見たんですよ。
 それで思ったんですけども、僕、映画IQ低いなあというふうに思いました。

 映画IQなんて言葉なくて今、作ったんですよね。
 あの、映画IQっていうのは、映画を見る時の頭みたいなもんで。評論家的な評判のいい映画ではなくて、
エンターテイメントとして面白いやつじゃないとどうも納得できない。

 というか、これあの、どれぐらいグルメかとか、どれぐらい映画IQ高いかっていうのと、
あと見てる人によってちょっと差があるんですけども。
 たとえば、フランス料理が好きでワインがすごく美味しい人っていうのグルメ批評って僕はあんまり見ようと思わないんですね。
何でかって言うと、そいつらの舌と僕の舌とはチューニングが違うと。
チューニングが違うものをありがたがってもしょうがないっていうふうに思うんですよ。

 なので、ワインとこの料理とのマリアージュがすごくいいっていう人のやつは、ああそうですか、
そうですかとありがたく聞くんだけども、わりとスッと通って行って。そうじゃなくて、
お寿司でも1人前1万円程度のお寿司がすごく美味しい人、感じる人の寿司の評論だったら、僕は自分自身の参考になると。

でも、すきやばし次郎とかああいうところでないと語れるものでないっていうふうに
思ってる人のやつはあんまりしょうがないと思ってるんですよ。

 同じ様に映画も、ライムスター宇田丸さんの映画批評って僕好きなんだけども、
宇田丸さんの批評っていうのは本当にコアな映画マニアの批評であって、
僕が面白いチューニングのなんか帯域とちょっと違うんだよね。

 僕が面白いのは、今回意外だったのが『メイズランナー』がやたら面白かったことなんだよね。
 言っちゃえば、たいしたことはない映画なんだよ。正直言えば。
 よくあるシチュエーションもので、男の子が一人エレベーターみたいなのでガーッと上げられてきたら、
いきなりまわりが平原みたい、草原みたいになってて、その4方向の壁がすごい高い壁になって、
その向こうが迷路になってるっていうだけの話なんだ。