岡田が10年以上前にアニメ夜話の司会を下された腹いせで「オタクイズデッド」なんてぬかしていたが、
あれは正確ではない。

ブロードバンド時代到来で、オタクはブログやSNSで自ら情報をパブリックに発信するすべを得た。
そして、本物のオタクはそれを通してパブリックから評価される道筋も出来上がった。
決してオタクは死んでなんかいなかった。

しかし、岡田のような「オタク界隈でのたくっているが、自前で一席ぶてるものは何もない」
なおかつ「(インターネットなどない時代に)TV、雑誌など情報を発信できるメディアを持っていた」
というような、自前のコンテンツは無いくせに、自分に発信力があるのをいいことに
他人のコンテンツをパクッて、あたかも自説であるかのように垂れ流していた業界ゴロにとっては
個人がメディアとコンテンツを持つことができる時代が到来したことは致命傷となった。
ついでに言うと、従来メディアが「マスゴミ」などと言われるようになり、
今までの権威を失墜していったのも、従来メディアにおいてアドバンテージを持っていた
岡田にとって、逆風となった。
かくして、岡田がアドバンテージとして持っていた従来メディアにおける発信力が、
ADSL普及以降あたりから、アドバンテージとして機能しなくなった。

それが岡田の言う「オタクイズデッド」の正体だ。
他のオタクが、インターネットで自分以上の発信力と評価を得る時代が来たのを受け、
そいつらもろとも、「オタクは死んだ」と死なばもろとも葬ってしまおうとした。
しかし、それで死に体になったのは岡田だけ。
オタクは死ぬどころか、さらに生き生きとしていた。
在野のオタクはオタクとして欲求の赴くままにWEBにコンテンツを発信し続け、
パブリックの評価を得続けた。
一方、岡田は「パソ通時代からネットをしていたベテラン」というのだけが拠り所の、
「ブロードバンド時代なのにパソ通時代から全く進歩のない老害」となり、
オワコンへの第一歩を踏み出した。