>>753
 漫画作品としての評価は、永井豪の方が高いんだよ。
 手塚治虫と永井豪の漫画の どれかを持って旅に出るとかリゾートに行くっていったら、
 俺は絶対にそれは永井豪を取るよ。

 永井豪を持って行って、『凄ノ王(すさのおう)』でも『バイオレンスジャック』でも
 『デビルマン』でも『あばしり一家』でも、何でも。
 今、持って行っても、絶対に面白いもん。

 でも、手塚治虫の何を持って行くかっていったら、正直、「いや、別にいいです」っていう作品が(笑)。
 たぶん今 見ても、「これは本当に面白いな」っていう手塚治虫の漫画って、『ワンダー3』と、『どろろ』と。
 僕にとってはだけどね。
 ・・・他はあるかな?

 『どろろ』の面白さは格別なんだけどな。
 あとは『ブラックジャック』の10巻ぐらいまでかな。
 そこら辺だったら見るんだけども。

 永井豪って、本当に半分ぐらいの作品が、いまだに見て面白い。
 でもそれは「面白い」であって、漫画家として天才だったかというと。

 他にいろんな漫画家がいるところから永井豪が生まれてきたのと、そんなコマ漫画を描いている人間が誰一人いない、
 いわゆる“漫画”っていうと、一コマ漫画か、横一列の“ストリップ”と言われる『スヌーピー』とか、
 そういう漫画しかほとんど無かった時代に、いきなり映画的技法を持って、今の漫画の形をゼロからドンと作っちゃった
 手塚治虫の天才さっていうのは、ちょっと格が違うといえば格が違うんだ。

 ただ、それを比較対象として“手塚治虫”と“永井豪”を比べるから、こういう話になるのであって。
 そこに江川達也でも、島本和彦でも、誰でもいいよ。
 知り合いばっかりで申し訳ないけど(笑)。
 今の漫画家を持って来たら、「手塚治虫に比べれば、永井豪は・・・」って言うけども、
 他の漫画家は全部、この辺(※)だから(笑)。