>>652
何度も、映画のモデルと誤って伝えられたりもした。
もっとひどい時には、チャック・イエーガーが音速を突破する時は、操縦桿を逆にした。
それは映画『ジェット・パイロット』を真似たんだと言われることすらあった。
ほんとに可哀想な目にあったんだよ。

チャック・イエーガーは、実は第2次大戦の時からパイロットをやってた。
第2次大戦の時はP-51に乗ってた。いわゆるムスタングという飛行機だよね。
あのジュラルミンの銀色ピカピカのやつの横にも”GLAMOROUS GLENNIS”って書いてたんだよ。
”GLAMOROUS GLENNIS”号で、1日で5機のメッサーシュミットを撃墜したこともある。ホントに撃墜王だったんだよ。

大戦中にね、11.5機だったかな、すごい数の飛行機を撃墜した。
その中にはメッサーシュミット262という世界最初のジェット戦闘機もあった。
それをP-51で撃ち落とすという、もう本当にとんでもないすご腕パイロットだったんだ。

やっと戦争が終結して帰国。幼馴染のグラマラスなグレニスと結婚する。
つまり、恋人時代からグラマラスなグレニスって書いていたんだ。
その後、1947年にこのベルX-1という飛行機のパイロットに選ばれた。

(模型を見せて)これはF-104という飛行機。NASA仕様のNF-104というやつです。
ベルX-1と何が違うかっていうと主翼の面積がやや広い。あと尾部にロケットモーターがついている。
このロケットモーターで空気がないところでも加速できるというNASA特別仕様のやつです。

これをバーンとロケットみたいに空に打ちあげて、ソ連を破る上昇記録を打ち立てようとした。
『ライトスタッフ』の映画では、クライマックスで描かれているシーン。

さっきも言ったように、音速近くまで加速すると飛行機が不安定になる。
同時に、宇宙空間に行くからさ、いろんなところの舵が全く効かなくなるんだよね。
ここにいろいろ丸い粒みたいなのがついてるけど、これね全部サブロケットエンジンなんだよ。
この機首の所にもちっちゃい穴みたいなのが開いてるじゃん。
これで小さいロケットモーターが噴火して出力制御しなくちゃいけないんだよ。