2017年08月19日07:00
【捨てT】ライトスタッフをもつ伝説のパイロット”チャック・イエーガー”の不幸
http://blog.livedoor.jp/okada_toshio/archives/51539193.html

前回のお話

今回の「捨てられないTシャツシリーズ」はサム・シェパード追悼記念。
彼が『ライトスタッフ』で主役を演じたチャック・イエーガーのTシャツ https://goo.gl/mjo3zm
の紹介です。
チャック・イエーガーは、伝説のパイロットなんだけど、
愛機にいつも”GLAMOROUS GLENNIS”って書くようなオッサンなんだよ。
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チャック・イエーガーは、世界で一番最初に音速を突破した男なんだけどね。
彼が音速を突破した当時は、ちょうどアメリカとソ連の冷戦が始まった頃だったんだよ。
おかげで音速を突破したことを秘密にしろと言われてしまった。
だから、不幸なことに全然報道されなかったんだよね。

全然放送されなかっただけじゃない。
アメリカのハリウッドで、『ジェット・パイロット』という映画まで作られちゃった。
『ジェット・パイロット』はアメリカ軍の空軍が出来たばかりの頃、軍の全面的な協力の元、
作られた映画で、世界で初めて音速を突破するパイロットの映画だったんだよ。

その映画の中で、音速を突破しようとするシーンでは、
「もうダメだ、もうダメだ、操縦桿が震える」
と主人公がピンチが描かれる。そして
「そうだ!操縦桿を逆に扱えばいいんだ!音速になる瞬間に操縦桿を逆に扱えばいいんだ」
と言って音速を突破する。
これがアメリカ中で大ヒットしちゃった。

だから、後にやっとチャック・イエーガーが、「実は世界で最初に音速を破ったのは彼なんです」
と、ちゃんとアメリカ人に紹介された時、取材に来る人、来る人が、「あのシーンのデータ提供はあなたですか?」
とか、「音速を突破する時には操縦桿を逆にするんですね?」とか、質問責めにあってしまう。
チャック・イエーガーは「そんなことをしたら死にます。」とか、「そんな映画見たこともない」とかめちゃくちゃ怒りながら、
何度も何度も答えさせられる羽目になったんだよ。もうホントに死ぬまでその手の質問に苦しんだらしい。