五輪ボランティア、日数緩和すべき?
悩む組織委、2018年6月1日18時48分

「10日間以上」のままでいくのか、日数を減らすのか、それが問題だ――。

2020年東京五輪・パラリンピック大会組織委員会が、この秋から8万人の募集を始めるボランティアについて悩んでいる。3月に公表した募集要項案では
「合計で10日以上活動出来る方」を条件の一つとしたが、仕事が忙しい現役世代から「そんなに休めないよ」と不評を買った。募集要項案をさらに練り上げて7月までに完成させる募集要項で、活動日数を緩和すべきなのか。

募集要項案で組織委が「10日間以上」とした根拠は、12年ロンドン、16年リオ大会でも「10日間が条件だったから」。検討委ではこれを支持する声も上がった。

活動日数に加え、交通費の問題も焦点になっている。地方都市から東京までの交通費は、残念ながら支給されないことが決まっている。
では家から通う首都圏近郊のボランティアに対しては、競技場などの活動場所までの交通費は支給されるのか、されないのか。

東京五輪・パラリンピックのボランティアについては、こうして記事が出たり話題が上ったりするたびに、「ブラックだ」「やりがい搾取だ」との批判がネット上に上がる。
一方で、都や組織委が主催する「ボランティアシンポジウム」の類いには毎回、定員を上回る数の人が詰めかけるなど関心の高い人も多い。

組織委の担当者は、「どういう条件なら8万人、もしくはそれを超える多様な方々が応募してくれるのか」。

ボランティア募集日程
2018年
 7月 募集要項の発表
 9月中旬〜12月 ウェブ上で募集

2019年
 2月〜 面接・説明会
 10月〜 共通研修

2020年
 4月〜 役割別研修・リーダー研修
 6月〜 会場別・配置場所別研修

https://www.asahi.com/sp/articles/ASL6136CYL61UTQP00K.html