安田賢治のここだけの話
女子の躍進が顕著だった今年の東大入試
https://mainichi.jp/articles/20200327/org/00m/100/002000c
今年の東大合格者の学校別合格者数を見ると、表の通り185人合格の開成が39年連続トップとなった。
2位は筑波大付駒場の93人、3位は過去最高の合格者数となった桜蔭の85人だった。
今年の東大入試では女子の躍進が目立った。一般入試では女子の合格者が増えた。
学校別では、桜蔭が昨年より19人増、女子学院も6人増の33人などとなった。共学校でも合格者が増えたところが目立った。
逆に、振るわなかったのが男子校だ。麻布は37人減の63人、聖光学院が31人減の62人、筑波大付駒場が26人減の93人だった。
今年の東大入試は男子に厳しかったといえる。
大手予備校によると、「今年は英語と数学が難しく、特に数学は難し過ぎてあまり得点差がつかず、英語の成績で差がついたようだ。
その結果、英語の得意な生徒の多い女子の合格者が増えたのではないか」と分析する。
その結果、一般入試の女子の割合も昨年の16.9%から18.5%にアップした。東大によると、推薦入試、一般入試に外国学校卒業学生対象
の特別選抜で合格した女子を含めると、その割合は19.6%になった。今回で5回目となる推薦入試では、
女子の合格者が過去最高の33人となり、その割合は45.2%に達している。この他にも、東大は9月入学のPEAK(教養学部英語コース)の
ための学部英語コース特別選考選抜を実施している。この方式での合格者は、昨年は63人中38人が女子だった。
今年の選抜でも同様の結果になると、春、秋を通じての女子の割合は2004年(21%)以来の20%超えになりそうだ。
ところで、東大の推薦入試の募集人員は100人だが、これまで定員を満たしたことが一度もなく、今年も合格者は73人にとどまった。
定員充足を目指し、来年から学校推薦型選抜(今年までの推薦入試)の応募方法が変わる。
これまでは1校2人までしか出願できず、男子1人、女子1人だったが、来年からは1校4人まで、男子3人、女子3人まで出願できるようになる。
一般入試で東大合格者が多い高校は、男女別学校が多い。その学校からは今までは1人しか出願できなかったのが、
来年からは3人まで出願できるようになる。この制度変更が、どのような影響を及ぼすのか注目だ。