お前にしか見えない、その、犬の幻影。
妄念の闇の中で争い続ける、お前。

この街中の者達が、
お前のそんな奇行を指差し、嘲笑している。
「一人で何を?」「あの男は阿呆だ」
「阿呆だ、阿呆だ!」

しかし、それでも、
お前が、
この街の中での、
Kのイヌコロという幻影との争いを、
辞めることは、
決して、無い。