しかし、この現象は科学ですでに説明可能である。
私の学部時代のゼミの教授は自律訓練法(Autogenic Training)の専門家でもあった。
自律訓練法とは、リラックス法である。身体を弛緩し、重感・温感を中心に
意識を身体に集中させる方法なのである。
学生の時に、その根拠となる生理学的実験を行ったことがある。
それは生体情報を記号化してフィードバックするという方法である。(Ex脳波、心拍、皮膚電器…)
例えば意識を指先に持っていくと指先の温度は有意に上昇するのである。
簡単な話、右手の指に対して「右手は温かい」と意識を集中させる(念じる)と
2℃くらいは簡単に上昇するのである。5℃のやつもいた。
それは別に画期的な実験ではなく、基礎心理学の分野では合意形成されている。
つまり、おさづけで「手が温かくなる」というのは自明のことなのである。