大手製造業と医師の年収・ステイタスとを比較

●年収面の比較

東大工学部の場合、外銀・外コンに行って年収を追求するという途もあるが、
まだ今のところマイノリティなので、最大手の製造業に就職することを想定しよう。

そうすると、三菱重工等のメーカーでは給与水準がもっとも良いレベルの会社でも、30歳で700万円、1000万円に到達するのが40過ぎ、40代の課長クラスだと1100〜1400万円、40代後半で部長に昇格すれば、1400〜1600万円というところだろうか。役員に出世できなければ、これで終了だろう。

他方、医師の場合は、勤務医の場合でも30歳で1000万円はもらえる。30半ばで一通り経験を積むと、1500〜2000万円は可能であろう。もっとも、勤務医の場合には2000万円のところに壁があり、田舎にでも行かないとこれを突破するのは難しい。

従って、メーカーだとまだ課長にもなれない30代の間に、医師であればメーカーの部長クラスの年収を手にすることができるのである。

また、開業すれば更なるアップサイドを狙うことも可能である。厚生労働省の調べだと、開業医の平均年収は2500万円というのがあるが、だいたいこの種の統計は低めに誘導されているだろう。これが高いと叩かれて、医療費・薬価を下げられてしまうからだ。

メーカーの場合には、金融のように外資系に転職して年収を数倍にするという途が無いので、開業医と比較されると到底追いつけない。

このように、年収を基準にすると、東大工学部を出ても、医師には勝てない。