また先ほど指摘した「古き良き日本の姿をもう一度」という雰囲気では、
現代が「絆の弱まり」としているために、逆説として「昔は絆が強かった」となる。
果たしてそうだろうか。私は分からない。
一昔前の日本では経済的困窮や地域コミュニティーの関係性があり、
家を出たくても出られない者や地域の目があり個性や個人の欲求は集団に埋没する
しか生きる道はなかっただけではないのだろうか。
確かに昭和までは家族の形態として世代家族が家族の主流単位であったはずである。
しかし私たちが望んだように、核家族化は進み、
通信技術も進み人と顔を合わせることが少なくなった。
その私たちが望んで獲得した生活上で、
オールウェイズ三丁目の夕日を目指すことはナンセンスではないか。