たしかに前橋はこの数十年、衰退こそすれ発展はしていない。
前三があり、丸井があり、西武があり、ニチイがあった。
パブゴールドがあり、あいうえおがあり、つぼ八があり、けん太があり、函館赤ちょうちんがあった。
前橋駅の駅舎は趣があり、県都の玄関として立派なものだった。
欅並木の奥にある県庁舎は歴史を感じさせ、古くても風格があった。
駅の南には大きなダイハツの工場があった。

今、ダイハツがあった地にはけやきウォークが建ち、
昭和庁舎の隣には周りの風景に全くなじまない高層ビルの県庁ができた。
しかし、前橋の街からは活気が消えてしまった。
古いものは新しいものに駆逐されていくのは当然の流れなのだが、
前橋は古いものが失われるだけで、それに代わる新しいものが生み出されていない。

このままでは、ますます若者が去って行ってしまう。何とかならないものだろうか。