僕は道を歩いていて、ときどきクスッと笑うことがある。
「ああ、自分は東明館生なんだ」と思うと、嬉しさがこみ上げてくる。
厳しい受験、その激戦区を突破して掴んだ東明館の合格通知・・・
東明館に入学した、あの時の喜びが未だに続いている。
「由緒ある藩校の末裔、日本屈指の名門エリート養成機関、
天下東明、と言わしめる基山が世界に誇る東明館・・・」
その言葉を聞くと、僕は自然と身が引き締まります。
先輩、OBの方々に恥じない自分であっただろうか・・・・。
しかし、先輩方は僕に語りかけるのです。
「いいかい?伝統というものは学生が作りあげていくものなのだよ」と。
僕は感動に打ち震えます。
「東明館が何をしてくれるかを問うてはならない。
君が東明館で何をなしうるかを問いたまえ」
僕は使命感に胸が熱くなり、武者震いを禁じえませんでした。
でもそれは将来の日本を支える僕たちを鍛えるための天の配剤なのでしょう。
東明館を作りあげてきた先輩はじめ先達の深い知恵なのでしょう。
東明館に入学することにより、僕たち学生は伝統を日々紡いでゆくのです。
嗚呼、東明館学園、なんと素晴しき学び舎哉。
知名度は世界的。名実ともに他者の追随を許さぬ進学校の王者、
一流の教員陣、まるでベルサイユ宮殿を思わせる絢爛なカフェテリア。
輝かしい合格実績、希望に満ち溢れた顔の生徒たち。余計な説明は一切いらない。
ただ周りの人には「東明館生です」の一言で羨望の眼差しが。
そして東明館の制服を着用し、言わば学校の「看板」を背負い
日々通学するたび、周りの人から寄せられる、将来の日本を担っていく
であろう僕たち東明館生への、絶大な信頼感と期待の眼差し。
東明館に入学して本当によかった。