「さんびき まとめて たべてやる」
おおかみは おおきな はないきを ぷぷーっ!
けれども、れんがの いえは びくとも しません。
「ようし。それなら えんとつから はいってやる」

「どうしよう、おおかみが やってくる」
にいさんたちは、おろおろ しています。
「だいじょうぶ。ぼくに まかせて」
おとうとは、かまどに おおきな なべを おき、
おゆを ぐらぐら わかしました。

えんとつから おちてきた おおかみは、
あつい おゆの なかへ どぼん!
「あっちちち!」
おしりは まっかっかの おおやけどです。

「めりーくりすます…わしはもうだめじゃ…」
おちてきたのは、おおかみではなく、さんたさんでした。

さんびきは いいました。
「おおかみとまちがえたけれども、もともとはぼくたちをたべているにんげんがわるい。これはてんばつ、いんがおうほうだ。」

さんびきはこのできごとをきっかけに、しゃかいいしきにめざめました。

「にんげんはおろかだ。ぼくたちでせかいをよくしよう。」

せいぎにめざめたさんびきをのせて、きょうもせかいはまわります。