>>72
宗教を起源とした伝統的な価値規範を共有する地域共同体が希薄化すると、関係を築く前からある程度存在していた他人に対する信用や期待が損なわれるので、個々人が相互不信状態で孤立し、また、狭い価値観が乱立する状態になるんだよね
共同体によってなりたつ社会構造のもとでは、各個人は自分の生活領域のうちにあって、自分自身の欲望のおよびうる限界点をそれとなく感じとり、それ以上の欲望をいだかないものとして存在する。けれどもそのような地域共同体のアイデンティティから解放されると、自由になった個人はその欲求が自己を起源とする利己的なものとなりやすい
ちゃんと自分の価値観と合わないもの、嫌悪感をもつ存在も容認する多様性社会へと移行するにしてもその面は解決しなければならないと思っている
自由競争のみに走れば、究極的には個人が自己利益の追求のみを考えるようになるので、社会が異なる身分や属性をもつ者どうしの分断敵対対立の構造化、個人が他者や社会から認められていないという感覚(自己価値、有用感の喪失)に陥りやすい、自分にとって都合のいい(理解出来る)話だけを受け入れてしまう盲目的な人間の増加などの問題を抱えてしまうことになってしまうんだよな
経済的に豊かなのに幸福度が低かったり、生活に困らないほどモノにあふれてるのに自殺者がたくさん出たり、男女の出会いがたくさんあるのに子供が生まれなかったり、犯罪率が減ってるのに犯罪不安が蔓延したりとかね