語りたい話しは3つ。なので連投失礼
親から聞いた&昭和の頃の話

@連続写真
親の知り合いとその友人3人の話。
4人で海水浴に行き、少々泳いだあとで昼飯を食いに近くの飲食店に入った。
4人で来たのに3人分しかお冷を出されなかった。
友人の1人だけお冷が置かれなかったのだ。
親の知り合いは店員に『コイツの分のお冷も出してください』と言うと、店員は『え?あ、はい、分かりました……』となぜか動揺しながら友人の前にお冷を置いた
お冷をスルーされた友人は傷ついたのか、泣きそうな顔でうつむいたので
親の知り合いとお冷を置いてもらえた友人2人は彼を励ました。

飯を食い終わった後、4人は再び海へ赴き、『飛び込み台から海へ飛び込む瞬間を連続写真に収めよう』と各々の連続写真を撮り始めた。
1番に親の知り合いが飛び込み、2番目、3番目に友人が飛び込み、最後にお冷をスルーされた友人が飛び込んだ。
親の知り合いが写真を撮り、2,3番目に飛び込んだ友人が見守る中、
彼は一向に上がって来ない。
3人は彼が飛び込んだ所へすかさず駆けつけたが、彼の姿は見当たらない。
警察に通報し、消えた彼を捜索してもらった。
友人は、飛び込んだ時に海の藻が足に絡まってしまったらしい
永遠に眠った姿で見つかった。

式が終わった後、彼の姿を収めた連続写真を写真屋で現像した。
海へ飛び込む彼の勇姿が写っている。
しかし、1つ気になることがあった。
彼が着水する瞬間の写真がないのだ。
親の知り合いと友人2人は写真屋へその写真がないか訊ねた。
すると、写真屋は『お見せできるのですが、見ない方がいいかと……』と震えた声で答えた。
3人は『それでも見たいです』と写真屋に伝え、着水する瞬間の写真を持ってこさせた。
その写真には着水する瞬間の友人の姿と
海から伸びる数え切れないほど沢山の腕
生きているとは思えないほど青白くて半透明なその腕達が友人を海の中へ引きずり込もうとしているような写真だった。