父が子供のころはそのトンネルはもう使われてなかったけど、封鎖はされてなくて誰でも自由に出入りできるような状態でした(今は封鎖されてます)。トンネルの横に慰霊の鳥居を建てたにも関わらず起こる度重なる事故から、すでに地元では心霊スポットとして有名でした。小学生だった父と友人たちは真夏の夜にそこへ肝試しをしに行くことにしました。
日が暮れた後に集合し、懐中電灯とかの道具を携えてトンネルに入りました。かなり奥まで進んでも父には何の気配も感じられなかったけど、友達が急に発した「逃げろ!」という声につられてトンネルの出口へ走りました。トンネルから離れた場所までつくと友人はトンネルの中で何かの気配がしたと言い、最後尾の子は背中を冷たいもので撫でられるような感じがしただのと話していました。よくある肝試しという感じで、霊障もなく何も感じなかった父は少し残念に思いながら家に帰りました。