ドーキンスによると、宗教が主張していることは、二つに大別することができます。
一つは神が存在するという「神仮説」であり、もう一つは道徳の根拠は宗教にあるという「道徳仮説」です。
そこでまず、「神仮説」と、それに対するドーキンスの結論を見てみましょう。
私は神仮説をもっと弁護のしようがある形で定義したいと思う。
すなわち、宇宙と人間を含めてその内部にあるすべてのものを意識的に設計し、創造した超人間的、超自然的な知性が存在するという仮説である。
宗教の事実上の根拠─神がいるという仮説─はもちこたえることができない。
神はほぼまちがいなく存在しない。
これまでのところの結論である。