>>299 続き

それから俺と兄はことあるごとにこの話を思い出し「あれは何だったんだろうね」と話し合った。
この話は兄の怪談話の十八番で、兄が友人たちに披露しているのを聞いたこともある。

また変なのがここからで、先日いつものように兄に「この話ってほんと何だったんだろうね」
と聞いたが、兄は「?」という感じでまったく身に覚えがないようだった。
何度説明しても「そんなことあったっけ?」の繰り返し。

俺自身この話を外部に話すのは親に「こんなことあったよね!」と聞くときか
兄に「あれなんだったんだろうね」と聞くときぐらいしかなかったため、
親や兄に『破ったゲームのパッケージが翌日には元通りになっていたことがあった』という
事件はもとより『それを不思議な話として話してきたこと』すら否定されてしまうと、
俺は別の世界線から来てしまったのか、というくらい意味がわからなくなって混乱する。

その昔は「世界のバグを見つけた」と兄とはしゃいで話していたものだが、
その兄もすでに向こう側に取り込まれ、「バグは俺の方じゃないか」という思いが日に日に強くなってきている。
他に証人がいるとするならば、兄の怪談を聞いていた当時の友人たちだ、
ということに書きながら気づいたけど、今じゃ疎遠だしわざわざ連絡して聞く内容のものでもない。

この話を思い出す度恐ろしく感じる。
国語力が足らなくてスマン。

書き込むことで、せめて「こういう話を俺が経験した」という記録を残したくて、
この場をお借りしました。