所沢のタイソンというあだ名が付いたキッカケは「池袋で先輩3人と深刻な話をしていたら、外人がクスリを売りにきたんですよ。あっち行けと言ってるのにしつこくて1発殴ったら、4〜5メートルくらい吹っ飛んじゃって。お前のパンチすごいな、マイク・タイソンみたいだなと」。

現在、日本各地に「○○のタイソン」が生まれるという珍現象も起きている。

ちなみにこの1発のパンチの威力が強すぎたせいで、久保氏も拳を骨折。「拳だけで9回骨折して、6回手術している。プレートとかボルトが入っているんで、冬はちょっと寒い」と笑った。

暴走族や組織に属したことはない。20〜30代は建設関係の仕事をしつつ、街で大暴れした。揉めた暴力団の事務所に単身乗り込んだことも。逮捕されたのは主に傷害で13回、懲役にも1回行った。

手の付けられない暴れ者だった久保氏が変わったのは、約3年前だ。それ以前から交流のあったKEI氏から「我慢」の2文字を叩き込まれ、ケンカから足を洗った。

さらにユーチューブなどで表に出るようになって「ちゃんとやらなきゃ」という責任感も生まれた。ただ武勇伝は日本中に知れ渡っており、最近はSNSを通して中高生から多くのメッセージが届くという。そのほとんどが「どうやったらケンカが強くなりますか?」というものだ。

「その時に必ず返事するのは『ケンカなんか絶対にしない方がいいですよ』ということです。自分の経験から、ケンカなんて強くても、いいことなんて何一つなかったんで。キャバクラでちょっとモテるくらい。ケンカなんか弱い方が良かったといつも言ってるんです。自分は考えが変わるのに、この年までかかりましたけど。同じような道をたどってほしくないというか、俺みたいになんない方がいいと」

今後はグレている、グレかけている少年たちを正しい道に導くような活動をしていく意向だ。

画像:「所沢のタイソン」こと久保広海氏
https://i.imgur.com/tmuJYNE.png

https://news.yahoo.co.jp/articles/2bc054d2d83cb9bdfa5c65ba638b1bcbafb5f749