友人はいた。死んでいた。怖くなって俺はすぐ納屋を離れたからはっきり姿を見ていない。ただ後から聞いた話を総合すると、意味が分からない姿だったらしい。
ぱっと見怪我等は見当たらず綺麗な状態だったらしい。でも右半身を覆い尽くす御札が貼られていたと言っていた。
御札を剥がした部分が腐っていたと言われた。行方不明になったのは一週間前なのに、そんな短時間ではありえない腐り方らしい。

そして何より恐ろしかったのは、友人の携帯のトップ画面が友人と俺の写真になっていたこと。
しかも格好や構図的に、友人が初めて納屋に向かった年の、納屋の方向から撮られたものだったことだ。

それ以来あの祭りに行かなくなった。その山自体に近づかなくなった。
友人はなぜ納屋に二度目以降も行ったのか、あの死に様はなんだったのか、何であんな写真があったのか。
知りたいとも思うし、知りたくもないと思う。