車:どうもお久しぶりです。
爺さん:すまないけどこいつ乗っけてくよ。良い頃合いで降ろすから。
車:あー、最近多いんですよねー。なんかあるんですかね?
爺:あっちももう長く持たないんだろうなぁ。俺もしばらく乗っけてってもらおうかな。
車:構いませんよ。息子も喜びます。

大体こんな感じの会話で俺がそれぼーっと見てると爺さんが

何盗み聞きしてんだ!早く乗れ!

って怒ってきて俺はビビってすぐ電車に乗った。

電車の中は本当いつも乗ってる電車と同じ作りで広告とかはなくて誰も乗ってないからなんか寂しい感じだったんだけど1人だけ男の子が席に座ってて俺はその子の隣に座ろうと向かっていったら爺さんが

そっちじゃないよ。お前はこっち。そこで立ってろ。

って言って扉のすぐ近くの席の前のつり輪を指差した。
俺は大人しくそれに従って音もなく走り出した電車の窓から外を見てたんだけど霧でほとんど見えず。

爺さんが大丈夫って言ってたから不安とかではなかったんだけど冷静になってきた俺はここがどこなのか自分なりに考えてて、さっきの車掌との話から別次元とかに来てるのか?とか、ただの夢か?とか妄想してた。