青葉容疑者やけど治療費1000万円超、行政負担か
[2020年5月28日10時54分]
https://www.nikkansports.com/m/general/news/202005280000027_m.html
京都アニメーション放火殺人事件で、自身も重いやけどを負った青葉真司容疑者(42)の治療費は少なくとも1000万円に上り、
生活保護受給者だったため全額が国や自治体から支出されるとみられる。

青葉容疑者は全身の9割にやけどを負い、焼けていない皮膚を培養して張り付ける治療を継続してきた。

医療機関向けに培養表皮を製造している国内の会社は、表皮1枚(長さ10センチ、幅8センチ)当たり15万4000円で提供している。

加えて、患者の細胞採取と培養などに約450万円かかる。同様の処置を行った青葉容疑者の治療費は、少なくとも1000万円に上るとみられる。

厚生労働省によると、健康保険に加入している70歳未満の人は、治療費の3割が自己負担になる。

負担が重くなり過ぎないようにする「高額療養費制度」もあるが、生活保護受給者の青葉容疑者の治療費は全額保護費で賄われる。
逮捕後の治療費は警察の負担となる。

保護費の4分の3を国、残りを受給者が居住する都道府県や市町村が負担する。

生活保護法は、資力があるのに保護を申請するなど不正があれば行政が返還請求できるとしているが、事件の容疑者となった場合の規定はない。
厚労省の担当者は「他の制度で手当てできない以上、保護の対象になる」としている。

青葉容疑者の保護主体となるさいたま市は「個別の事案には答えられない」とした上で「一般的に保護費の予算規模は大きく、1人の治療費が高額になっても対応できる」と答えた。(共同)