>>792
十年前の話でもしかしたらどこかのスレに書いたかも。
常々我が家の猫達には、いつ死んでもオーケー、でも死ぬ時に苦しむのは駄目と教えてる。
春のある朝A君がまっすぐ歩けずヨロヨロしていた。誰もいない部屋に入りたがり、覗くと隅で箱座りをしている。
そろそろお別れの日が近いの?と本人に聞くと今日出発するよと返事が。
仕事で帰りは21時になるからそれまでは待っててと頼み、母にA君が今日旅立つ旨伝えて後を頼んで仕事へ行った。
帰るとA君はまだ生きていて、母は「まだ歩いてるし死なないとおもうよ」と言う。
部屋の隅に一人になれる空間を段ボールで作りそこにA君を入れると、ようやく安心して横になった。
帰るまで待っていてくれたことに感謝して、しばらく撫でたあとすこし離れた所で添い寝した。
こちらが眠ってあげると猫は旅立ちやすいので、何かあったら呼んでとだけ伝えて仮眠した。
僅かにA君の声がして目を覚まし段ボールを覗いて猫を触る。温かい、でも呼吸はしていない。
ああ、旅立ったんだなと思い母を呼びに行った。時間を見たら23時50分をまわらないくらい。
このあとA君の霊は老齢の体の疲れが出たのか、部屋で一週間くらいとぐろを巻いて寝てる姿が見えていて、だんだんと薄くなって消えていった。
死ぬ日、死ぬ時間を猫はかなり調整して選んでいるとおもっている。葬儀まで含めて、猫の死が私の仕事や旅行に影響したこともない。
猫が旅立つ準備ができても、人間が焦って病院へ連れて行ったり、死なないでと頼んでしまうと猫は健気にそれに応えようと頑張っちゃう。
でも私も、去年Dちゃんが旅立った時は最後の猫ということもあってなかなか気持ちの整理がつかずDちゃんを苦しめてしまったけど。